私は農業好きだとは思ったことがなかったのですが、新卒で入社した会社は農業機械のメーカーでした。そんなに就職活動を行ったわけではなく、あまり希望もなく、なりたくない職業は教育者の先生、人のお金を数える銀行マンと漠然と考えていました。農業機械メーカーには親の勧めもあり、隣の町にあり近くでしたので入社した次第です。
営業職で入社し田植え機を販売する部門でしたので、田植えの試運転は100回程度の経験を積み上手になりました。なんせ農業は1年に1作しかできません。田んぼの数もしれており、田植えの操作もがんばってもシーズンに10回程度です。それを色んな圃場でたくさん経験することができました。
親父は60歳で亡くなりましたが、最期に「また一緒にやろうや。」と言っていました。最初は何のことかわかりませんでしたが、百姓のことだったのでしょう。私が勤める田植え機を使い何年か一緒に田植えをしたことがあります。
考えると植物は不思議だと小さい頃から考えていました。あんな小さい種が芽吹き、大きくなり、野菜となります。なんでそうなるのか、不思議でたまりません。農学者は水分、温度、酸素が・・・とか色々分析しますが、どうしてそれらが揃うと芽生えるのかはわからないことです。
また、精米する時、精米機に米が入っていくのを見ることがとても好きでした。大きな山となっていた米が少しずつ窪んでいき、渦巻きながら吸い込まれていく。循環式の機械でしたので反対側から米が出てくるのは、見ていて飽きないです。いまでも精米するのが好きなので、自分で販売する米は時間がかかってもやっています。