夢は叶うのか/叶います

その他

 若い頃の話です。私は合コンで歌を唄っていました。その後、人の唄をなんとなく聞いていて、テレビの画面をみていると「♬夢は叶う」のフレーズが現れました。「そうか、夢を持っているといずれ叶うのか」と漠然と考えた後・・・。「ええっっっっぇ。叶うという字は口に十回だせば本当になるということか。」と痛く感動しました。何せ漢字は中国人が長い歴史で経験を積み重ねて作ったものです。「そうだ自分の夢を口に出して十回言えば、それは叶うんだ」と単純な私は変に納得しました。

 「口に十回出して言えば実現する。」これは自分にとってたいへん自信を持たせることになりました。「こうしたい。将来はこうなりたい。望んだことは、必ず実現するのだ。」それからは実現させたいと思うことは人に言うことにしました。そうすると、不思議なもので、それが現実になるではありませんか。「海外旅行をしたいと思っている。」「スキーに行きたいと思っている。」「そろそろ結婚したいと思っているんだ。」「将来は独立したいと思っている。」「資格を取りたい。」人に話すには恥ずかしいこともありましたが、なるべく自分はこうしたい、こうなりたいと言うことにしました。そうすると、どうでしょう。時間はかかりましたが、ほとんど実現するではないですか。
 
 その後、この「叶う」という文字を辞書でしらべてみました。「叶」は「協」の古語で、「自分と同じことを十人の人が口にしている」という意味があり、同じことを口にする人は協力者ということになります。自分の協力者が十人いれば物事を成功させることは容易になります。自分の考えを口に出し、人に伝え、理解を得て、協力してもらったら、こんなに心強いことはありません。